腰が痛いからといって、痛い場所である腰だけが原因とは限りません。
腰と相反する動きをすることで助け合っている、腸腰筋と呼ばれるお腹側の筋肉が原因になることがあります。
ここでは、その腸腰筋の働きと、柔軟性を回復するためのストレッチについてご説明致します。
腰が痛いから腰だけマッサージしたり、整体したことはありませんか?
確かに、一時的に腰をマッサージや整体する事で楽になるかもしれません。
しかし、根本的な解決にならず、すぐにまた痛くなる可能性があります。
腰痛は様々な体の状態で起こりますが、痛みの感じられる場所だけが悪くなるわけではありません。
体は痛みということで体の不調を知らせてくれますが、「そこが悪い!」と教えてくれる訳ではないのです。
痛みは最終的にその部位にストレスがかかり痛みとなりますが、原因は感じる場所にあるかもしれません。
こんな事思い当たりますか?
腰痛お持ちの方でこのような症状に心当たりありませんか?
起床時に腰が痛い
腰が痛くて目が覚めることもある
腰が伸びず、反らせると痛い
姿勢が悪い
大股で歩くことが出来ない
ベッドに仰向けに寝ると腰が浮いている
いくつか思い当たりますか?
複数当てはまるようであれば、腰以外が腰痛の原因として考えられます!
腰をマッサージや整体しても良くならない方は、その反対側を注目してもらいたいと思います。
腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる腰椎や骨盤と脚をつないでいるインナーマッスルです。
ここが萎縮して硬くなることで腰の骨を引っ張り続けるために、何もしなくても腰がジリジリと痛み続けるわけですね。
腸腰筋って聞いたことありますか。
腸腰筋はこちらの図のように、「腸」骨筋+大「腰」筋を合わせたものです。
大腰筋はいわゆる、「ヒレ肉」ですね。
脂身の少ない赤みのお肉です。
スーパーなどで、豚のヒレ肉はよく置いてありますので機会があればご覧下さい。
大腰筋は腰椎(5つある腰骨の上から2番目〜4番目)に始まり、大腿骨小転子(太ももの内側部分)へと繋がっておりますが、途中から骨盤の内側からつながる腸骨筋と合流していいます。
小腰筋は全ての人に存在するわけではありません。
腸腰筋の役割としては、体幹の中心を担い、姿勢維持や骨盤を前傾させる(股関節を曲げる)、脚を挙げる際には脚と協働します。
つまり、うまく働かなくなると脚の可動域が減少したり、脚があがりにくくなり、姿勢も悪くなります。
簡単に腸腰筋の硬化具合を体感できる「トーマステスト」という方法がありますので、試して見て下さい。
・まず仰向けに寝ます。
・大腰筋の硬化度をチェックしたい足(例えば左足)とは反対側の膝(右膝)を胸まで挙げていき、抱え込みます。
・その際に左足の太ももが床から離れてしまいましたか?
・離れていれば大腰筋が硬化している可能性があります。
腸腰筋が硬化しやすい生活習慣や体の歪み方です。
・長時間座る
・ベッドの間に隙間
・仰向けで寝づらく、横向きだと寝やすい
・起床時腰が重だるい
・姿勢が悪い
生活習慣や体の使い方で腸腰筋が萎縮し、腰痛になる可能性があります。
では、なぜ、腸腰筋が硬くなってしまうのでしょうか。
人間は進化して2本足で直立しましたが、もともと、進化の過程で4足歩行の時代がありました。
この時、歩く、走る際には後ろ足を大きく前に引き寄せる必要性があり、腸腰筋がよく使われていました。
しかし、2本足で直立歩行し、さらに現代になって座る時間が長くなると、長時間縮んだままで大きく動かされる事が少なくなり硬化しやすくなってしまいました。
他の骨盤周囲との部位との兼ね合いもありますが、腸腰筋が硬化することで、骨盤が前に引っ張られ反り腰の状態になってしまったり、大腰筋が弱いと逆に骨盤が後傾し、猫背になります。
骨盤が前傾すれば、足裏の重心位置が狂い、O脚になりやすくなります。
また、骨盤が後傾すれば、スウェイバックの状態になるため、腰が落ちてがに股になり、体のバランス上、頭が突き出た姿勢になるため、肩こりや首が動きにくく頭痛にも悩まされやすくなります。
腸腰筋が萎縮する事で、股関節の可動域が減少するなど歩行にも影響を受けます。
歩行しにくくなれば、転倒にもつながるのでストレッチや整体などで柔軟性を回復して頂きたいです。
では、腸腰筋をストレッチする事でその他にもどのようなメリットが期待できるでしょうか。
腸腰筋をストレッチすることで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
・腰痛の改善・予防
・姿勢の改善
・歩幅が広くなる
・ぽっこりお腹の解消
下腹部に緩んだ筋肉が膨れてしまいます。
・腸の活性化
腸腰筋が萎縮する事で腸にストレスを与え、動きにくくなります。
大きく腸腰筋をストレッチする方法です。
膝が痛くならないよう柔らかい床まで移動してお試し下さい。
ストレッチ手順
・床が硬くない場所へ移動して下さい。
・立った状態から左足を大きく前に踏み込んで下さい。
・右足は伸びますが動かさないで下さい。
・そのまま、腰を落として、右膝を地面につけて下さい。
・上半身を真っ直ぐに起こし、両手は左膝上へ。
・右鼠径部が伸展されていればオーケー。
・深呼吸を3回。
・反対側も同じように。
起床時、起き上がる前にもできる腸腰筋のストレッチです。
朝、腰が痛い人は時間をかけてゆっくり試して下さい。
ストレッチ手順
・ベッドがある方はベッドの上で行います。
・ベッドの端(辺)へ寄り、片足をベッドサイドへ下ろします。
・ベッドの端が股関節、鼠径部の下になるように。
・下ろした足が床につくようなら膝を曲げて、鼠径部が伸びるように意識して下さい。
・深呼吸を3回。
・反対側のベッドで行うことも忘れずに。
こちらも朝にベッドの中でできる腸腰筋の体操です。
・仰向け(顔は上向き)に横になります
・片脚を股関節90度に曲げます
・曲げた脚と反対側の肘をクロスにゆっくり寄せます
・寄せれるだけ寄せて、ゆっくり戻します
腸腰筋は日常意識しなければ、なかなか使われにくい部位であり、座り仕事が多い方などは特に注意して頂きたいです。
座り仕事の時間をご自分で調整することは難しいと思いますので、先程のストレッチや体操をして下さい。
ストレッチや体操が苦手な方は、エスカレーターではなく階段を使ったり、大股早歩きを日常心掛ける事で腸腰筋の活性化や動的ストレッチができます。
腰痛や股関節が動きにくくなると、ストレッチや歩き方を変える事が物理的にできなくなりますので、慢性的に腰痛をお持ちの方は日頃から心掛けて下さいね!
腰痛は痛みのある腰だけが悪いわけではありません。
腸腰筋(腸骨筋+大腰筋)と呼ばれる、体幹のインナーマッスルが原因で腰痛になる場合もあります。
この腸腰筋は、腰椎に付着しているため硬化すれば腰に常にストレスを与えて腰痛になったり、姿勢が悪くなったり、股関節の可動域が悪くなったり、脚が挙がりにくくなります。
現代では、座り仕事の長時間化や運動不足により衰えたり硬化するため、痛くなる前からストレッチや運動、大股早歩きをすることで柔軟性を保ち、腰痛になりにくいようにして下さいね。
◎ 整体院 情報
帆の風整体(ほのか せいたい)
〜 癒やされてじんわり整う やさしい整体 〜
バキバキせずに、こわばった深層筋の柔軟性を回復する事で 歪み・症状を改善させます。
店舗場所:西宮市北名次町6−46
帆の風整体への詳しいアクセス方法
岡崎石材店さま横隣、ニテコ池、満池谷、名次神社近辺
◎ 整体 適応症状
頭痛、首の痛み、背中の痛み、40肩など肩痛、テニス肘、腱鞘炎、腰痛、股関節痛、膝痛など慢性的な症状ご相談下さい。
◎ 料金
¥6,000(税込、初回検査料込)